In principio erat Evolutionis

行動生態学・進化心理学などの勉強ノート・書評

2017-09-01から1ヶ月間の記事一覧

『人間進化の科学哲学』その3

第2章 人間行動生態学 人間行動生態学について、エドワード・ウィルソンの提唱した社会生物学はもはや影響力を持っていないとし、アレクサンダーらの研究プログラムから概観していく。 アレクサンダーは、1960年代以降の行動生態学の進展を受けて、それらの…

『人間進化の科学哲学』その2

第1章 進化心理学 進化心理学の沿革とその方法論、進化心理学への批判の検討が行われる章。 1980年代半ば以降、コスミデスとトゥービーらの研究がスタートして進化心理学が勃興する。 コスミデスとトゥービーらは「個人差ではなくすべての人間に共通する普…

中尾央(2015)『人間進化の科学哲学』その1

人間進化の科学哲学―行動・心・文化― 作者: 中尾央 出版社/メーカー: 名古屋大学出版会 発売日: 2015/04/10 メディア: 単行本 この商品を含むブログ (6件) を見る 本書について著者は人間行動進化学を「科学哲学の観点から考察する本」(p. 1)と位置づけて…